第6章 *理想の世界と現実の世界* 完結
処刑台の上で雫は炎火に向かって怒鳴った
雫「私は貴方を騙してた!! 殺そうとしていた!!!! 何食わぬ顔して貴方のお父さんから奪ってしまっていた!!!! だから私はもう会わせる顔なんてないのよ!!!!」
炎火「構わない!!!!」
一瞬の間を開ける事もなく、炎火は言った
炎火「お前が俺や黒蝶組の仲間に会わせる顔がなくても、俺はこれからもお前の顔が見たい!!!!」
迫ってくる兵を炎火は血が滲んでいる拳で殴り飛ばす
雫「だけど私は…!! 広原さんを殺したッ…!!!!」
炎火「何で嘘つくんだよ!!!!」
雫「嘘なんてッ…」
炎火「父さんにでも何か脅されてるんだろ!!? その弱みが俺達だったりするのか!!?」
ぐっと雫の顔が強ばった
炎火「帰ろう雫!!!! 今までだって、他の皆は必ず組に帰って来ただろう!!?」
雫「…私は、帰れないッ…」
炎火「雫!!!!」
『ゴチャゴチャうるせぇええええ!!!!!!!』
ルナの大きな怒鳴り声で周りの者は耳を押さえ、建物はぴりぴりとした