第6章 *理想の世界と現実の世界* 完結
「罪人・滝川雫、何か言い残す事はあるか?」
広い広場で行われる公開処刑、炎上の民が広場の周りを囲む柵越しに見ている
雫「…何も」
「そうか、ならば処刑を開始とする」
炎上の民の男の言葉を最後に、兵達が並んで作った道を雫は進み
処刑台の階段を登る
それはとてつもなく怖くて、足が重かった
優「雫さん!!!!」
名を呼ぶ声と共に、周りの者達がどよっと騒がしくなった
優「お前等!! どけぇえええ!!!!」
一希「邪魔だよ!!!!」
兵から奪った槍を振り回して兵を蹴散らす優と一希の姿
雫「お二人さん…! どうしてここに…!!?」
優「よく分からないけど、執事の男が俺達を助けてくれたんだよ!!!!」
一希「もうこんな歴史は終わらせてほしいって言って、ね!!!!」
優と一希はお互い背中合わせになりながら戦う
炎輪「メア…! 裏切りおって…!!!!」
騒がしくなっている広場を城の窓から見下ろしていた炎輪はギリッと歯ぎしりをした