第6章 *理想の世界と現実の世界* 完結
メア「貴方達は黙っていなさい」
キッと慌てる兵二人を睨んで止めたメア
メア「…あの時、私は"死"を知りました」
雫「…」
メア「…貴方の母を殺したのは、紛れもなく私です。 記憶を取り戻した貴方ならもう分かってるはずでしょうが…」
=ガシッ=
その言葉で、雫はナイフを掴んだ
雫「何なんですか…? 貴方は私に何を言いたいのですか…?」
ナイフを掴んだ雫は俯いていて、手は小さく震えている
メア「…私はただ…」
雫「私に対しての罪滅ぼしなどならやめて下さいッ!!!!」
雫はナイフを横に放り投げた
雫「お母さんを殺した貴方が憎いですよッ…!!」
涙声で雫は怒鳴る
雫「でもっ、私は貴方を殺せませんッ…!!!!」
メア「…何故ですかッ…?」
雫「貴方がッ…、炎火の事を大切に思っているからッ…!!」
ポロポロ涙を流す雫の言葉にメアは目を見開いた
メア「貴方は馬鹿ですかッ…!!? 私は姫様の為に貴方の母を…!!」
雫「馬鹿でいいですッ!!!!」