第6章 *理想の世界と現実の世界* 完結
雫「私に…罪をなすり付けるつもりですか…!!?」
炎輪「そうだよ」
雫「そんなのすぐに…!!」
炎輪「バレないですよ、貴方を誰が信じるのですか?」
雫「ッ…!」
雫はグッと下唇を噛みしめた
炎輪「側で当たり前のように守ってくれていた姫には見放され…、仲間は帰ったのでしょう? 処刑する頃にはもう間に合いませんよ。 目撃者は俺と執事のメアにでもしておきましょう」
雫「なんて人ッ…」
炎輪「こうなったのは俺のせいではありませんよ? 姫を連れ去った
貴方が悪い」
これが貴方の罪の"重さ"です
雫(これが…、私の罪だというの…?)
炎輪「ここで一人待ってなさい? 孤独で、逃げるなら逃げてくれたっていいのだよ?」
罪が重くなるだけだからね?
もちろん、逃がしはしませんよ?
雫「…逃げても私には…」
行く宛なんてない…
炎輪「俺にとっては姫が全てだった…。 全てを奪われた私の苦痛が分かりましたか? 絶望に堕ちた気持ちが…!」