第6章 *理想の世界と現実の世界* 完結
運べ
炎輪がそう言うと兵二人が優と一希を担ぎ上げた
雫「まっ待ちなさいよ!! 仲間には手を出さないんじゃなかったの…!!?」
炎輪「手を出さない? そんな事、俺がいつ言った?」
雫「いつって…」
雫はハッとした
炎輪「君が喋らなければ"仲間を殺さないでいてあげる"っと言ったんだよ?」
にこっと笑った炎輪に雫は悟った。 理解した
こ の 人 は 他 の 命 を モ ノ と し か 見 な い
雫「二人を離して下さいッ…!!」
炎輪「それは出来ないよ」
雫「どうして!!?」
炎輪「育ての親代わりの広原地土を失った今、君達に帰る場所は何処にもないからさ」
雫「貴方分かってるのですか…!!? 一国の主を貴方は殺したのですよ…!!!!」
雫はキッと炎輪を睨んだ
炎輪「その事なら、俺は大丈夫だよ?」
雫「え…?」
炎輪はすっとゆっくり、雫を指差した
炎輪「殺したのは君だ」