第6章 *理想の世界と現実の世界* 完結
優「雫さんは隠れてて!!」
雫「はっはい…!」
雫は慌てながらソファーの後ろに隠れた
すると、一希と優と幻狼の鼻を何かの香りがかすった
一希「甘い…香り…」
幻狼「この匂いは…!! 吸うな!!!!」
何かの甘い香りに気付いた幻狼が注意したが、それはもう遅かった
一希「うっ…!!?」
優「あっ頭がッ…」
突然一希は口を手で塞ぎ、優は両手で頭を抱えた
幻狼「"混乱の花"の香りッ…! くっ…」
幻狼は部屋に充満する香りに顔を歪めた
優「雫ッ…さんはッ…?」
雫「わっ私はなんともないわ…?」
三人が苦しむ中、雫には何も変化はなかった
幻狼「この匂いは俺が住む世界にある"混乱の花"という植物だッ…!! 契約獣にとっては猛毒だッ…」
一希「はッァ…? 何で俺達までッ…!!」
幻狼「契約刀使いだからだろうッ…」
優「だから契約刀使いではない雫さんには害がないのかッ…」
雫「高野君!!? 北村君!!?」
バタッと耐えられなくなってその場に倒れた優と一希。 幻狼は優が倒れてしまったせいで消えてしまった
二人が倒れたのを悟ったように、扉の出入口を塞いでいた檻がなくなった
「おや?」