第6章 *理想の世界と現実の世界* 完結
ーー。
一希「行っちゃったねー…」
優「一希もあっちがよかったの?」
一希「だってルナが居るし!vV」
優(スッゴい一筋なんだね一希…)
優は口を尖らせながらパクパクと部屋に用意してあった果物を口に運ぶ一希を見た
優「雫さんは?」
雫「…え?」
一希「故郷の村に行く? あの人達いい人だったもんね!♪」
一希の言葉に雫はドクンッと胸が高鳴った
【なんで"殺して"ないの?】
雫「うっ、うん。 そうだね…」
優「…雫さん、何かあったの…?」
ビクッと雫の肩が震えた瞬間だった
=カシャンッ!!!!=
一希「…!!? 扉が…!!?」
突然、部屋の扉に檻がかかって出入りが不可能となった
優「何事だ…!!?」
幻狼「気をつけろ優!!」
優の左胸の入れ墨から実体化して現れた幻狼は、大きな狼の尾を逆立てて激しく警戒した