第6章 *理想の世界と現実の世界* 完結
【俺が忘れさせてあげるから…】
【忘れる…? そんなのダメ…!! 私は…!!!!】
貴方に謝らなければ
ちゃんと、謝らなければ
私は貴方の側に居る資格なんてないーー…
トンッと炎を纏っている炎火の人差し指が私の額に当てられた
その炎は熱くなかった、だけどとても心地良かった…
【記憶消失…、"燃え散れ…、記憶の欠片"】
炎火が唱えるように呟くと、私の視界は薄れて意識が遠のい始めた
【ごめ…んなさ…い…】
意識を失う直前、私は力を振り絞って謝った
最後に見えたのは
心に誓いを立てるような…
悲しい、顔だったーー…
雫「あぁ…、思い出したっ…」
何もかも
\許されない雫の罪/ 終