第6章 *理想の世界と現実の世界* 完結
お母さんの表情は曇った
【炎上の民が嫌いなのは、何かされたからでしょ…?】
知りたかった。 どうしてこんな関係になっているのか…
【…悪いのは…
私達、水底の民よ…】
………え?
【私達水底の民が裏切ったから、いけなかったのよ】
【悪いのは私達…? じゃっじゃあどうして炎上の民を憎むの…?】
【炎上の民もいけなかったからよ。 …炎上の民は水底の民の誇りを踏みにじったから…】
一体、二つの種族の間に何が…?
【水底の民は、一体何を裏切ったの…?】
【それはね………あら?】
お母さんは何かに気づいたように、外の方を向いた。 …耳を澄ませば何やら騒がしかった