第6章 *理想の世界と現実の世界* 完結
=ガッ=
炎火は男の子に殴りかかった
【炎火君やめてっ…!!!!】
私の声は届かない。 …届く事はない…
【私は…!! 俺は…!!】
炎火…、泣いてるの…?
【俺はこんな世界なんて望んじゃいなかった…!!!! うぁあああああ!!!!】
炎火は涙を流しながら空に向かって吼えた
炎火…、貴方も小さくて弱い自分が嫌いなのね…
すると、炎火が高く片腕を振り上げた…
【うっ…うっ…、やめてっ…炎火君ッ…】
私は泣きじゃくりながら止めようと炎火に後ろから抱きついた
そうしたら炎火はハッと我に戻ったように振り上げていた片腕を静かに下ろした
【…ごめんね、雫…】