第6章 *理想の世界と現実の世界* 完結
【汚い顔ね!】
ホラ、やっぱりね…
【うぅ…、ごめんなさい…】
【どうして謝るの? 普通は怒るとこでしょ!】
炎火の言葉か意外で
【え? そっそうなの…?】
つい、聞いてしまった
【泣いてばっかりじゃなくて、やり返せばいいじゃないの】
【私…、そんなに強くないので…】
【じゃあ戦った事あるのね?】
【ううん、ないです…】
そんな事あるわけないじゃない!って叫びたくなった
【はぁ!!? じゃあ何で自分が弱いって分かるの!!?】
目を丸くして驚き、少し呆れぎみの顔をする炎火。 …彼にとっては無理もなかった
【なんとなく…、です…】
【意味分かんない…、戦う前に負けを認めるだなんて】
馬鹿ねって炎火に言われるたびに私はただ、笑うしかなかった…
その日から、炎火は私に会いに来てくれるようになった。 男の子二人から守ってくれるようになった
私は何も出来なくて
【ありがとう…】
泣きながら小声でお礼しか言えなかった
ーー。
【雫、貴方…。 炎上の民の子と会ってるらしいわね?】
お母さんに問われた