第6章 *理想の世界と現実の世界* 完結
雫の声で、俺は目を開いた
【これはこれは…、姫様。 こんな所へ来てはいけませんよ?】
クスッと笑みを浮かべる男、執事のメアだ。 きっと今回の兵の指揮だったのだろう
【…雫を離せ】
【離せ? いつからそんな言葉遣いを…】
【いいから…
離せって言ってんだろ!!!!!!】
怒鳴った瞬間、俺の全身から炎が溢れ出た
そして、片手には炎をまとうダガーナイフ…。 契約刀
【お前等なんか…!! 燃えてなくなっちまえ…!!!!】
俺にはもう、雫を助ける以外は考えられなかった
辺り一面が、火の海へとなった…
【雫…、遠くへ行こう…?】
【遠く…?】
【ずっと遠く…】
【でも…、私…!】
震える雫…
大丈夫