第6章 *理想の世界と現実の世界* 完結
俺は生まれて来たんだ!!?
[理由、知りたい?]
声が、聞こえた…
【…え?】
俺が顔を上げると、周り一面は炎だった
【もっ燃えて…!!?】
[この炎は何も燃やさないよ? 何も害がない炎、綺麗でしょう?]
声しか聞こえない姿の見えない者の言う通り、炎に触れても熱くない、火傷もしない…
【ホントだ…。 …でも、熱も何も燃やさない炎に何の意味があるの…?】
[…炎は何かを燃やさないと意味がないの?]
【だって、炎はそういうものじゃない…】
[そんなの、貴方が勝手に思い込んでるだけじゃないの]
初めて、声の相手が見えた。 それは炎が動いたから…
[貴方、自分が生まれた理由が知りたいって言ったわね?]
それは、周り全体の炎の全てが、相手だった
【…炎?】
[僕は飛炎さ、契約獣という存在だよ]
【獣…?】
[貴方には最大の覚悟を決め、契約刀を使いこなす素質がある…]
【アシエ…? 意味が分からないわ!!】
[分からないのは初めてだからに決まってるでしょ? 知ればいいんだよ]
周囲の炎は集まった。 その周囲の炎は巨大な翼