第6章 *理想の世界と現実の世界* 完結
俺は逃げるように初めて、城の外へと出た
そこで初めて知った…
外は、空は、世界はこんなにも広いのかと…
城の中は俺の世界だった。 狭い狭い世界
何故か笑えた、おかしくて笑えた
【…私って、こんなにも小さいのね…】
空に伸ばす俺の手は、部屋の天井に伸ばした時とは短く思えた
そこで
【やーいやーい!! 泣き虫雫!】
【何も出来ない泣き虫雫!!】
同い年くらいだろうか? 男の子二人が泣いている女の子をイジメていた
【主等、何をしておる】
俺は興味本意で近づいて話しかけてみた。 すると、イジメていた男の子二人が嫌そうな顔になった
よく見ると水色髪に尖った耳、自分とは違う種族のようだ。 使用人で確か何人か居たのをよく覚えてる
【なっなんだよ!】
【お前も仲間に入りたいのか!!?】
【いや、私は楽しいのかと問いているのだ】
早く答えぬか?と目で問いかける俺に…
【うっうるさいな! 自分でやってみたらどうだよ!!?】
片方の男の子が俺の肩を強く押した
【この…、無礼者め!!】
すぐに嫌いになった。 この二人の男の子が