第6章 ＊理想の世界と現実の世界＊　完結

【ふん！　女に何が出来るって言うんだよ!!?】
【ねっねぇ、やめとこうよ…。　この子炎上の民みたいだし…、母さんが炎上の民には近付くなって言ってたじゃん…？】

俺にガン飛ばす男の子にもう一人の男の子が弱々しく止めようとしていた

【炎上の民がなんだ！　親に言えないように痛めつけてやればいい!!】

どうやら俺をイジメる気だ


でも


【私をナメないで！】
勝負は見えている。　これでも強くなりたいから毎日鍛えてるんだ！



【てぃ!!】
【ぎゃ!!】

攻撃して来ようとした男の子の腕を掴んで、そのまま背負い投げを喰らわせてやった

【くっ…！　この女強い…!!】
【私がいつ女って言った？　私は男よ！】

【女男め！　行くぞ!!】
【まっ待ってよ！；】

ターッと逃げ足で逃げ出した男の子二人に向かって俺はベーッと舌を出した




【うっ…うっ…、ひっく…】
まだ泣いたままの女の子。　そういえば居るのを忘れていた

【ちょっと、いつまでメソメソ泣いてるの？】
俺が話しかけると女の子はビクッと震えて顔を上げた。　顔は予想通り、涙まみれだった

【汚い顔ね！】
【うぅ…、ごめんなさい…】