第6章 *理想の世界と現実の世界* 完結
炎火「…そうだ…」
雫「…どうして隠さなきゃいけなかったの…?」
炎火「それは…」
炎火は下唇を噛んでとても辛そうな顔をした。 そんな炎火を見て地土がため息を漏らした
地土「俺から話そう…」
『地土?』
地土「炎上の民と水底の民…、簡単に言えば
"飼い主"と"奴隷"さ」
耳を疑った
耳を塞ぎたくなった…
雫「水底の民が…、奴隷…?」
炎火「…十六歳を迎えた特殊能力の持ち主の水底の民は強制的に売り出される…、能力がない奴でも容姿や知識が良ければ"商品"として扱われる事もあるんだ…」
初めて知らされた真実
雫「じゃっじゃあ…、売り出された子は…?」
炎火「買われたらその買った者の奴隷となる…、一生な。 でも、買い取り手が見つからなければ家族の元へと返される…」
風夜「そんなのがあったのか…、イーラ国にはッ…」
風夜達はギリッと歯軋りをした
炎火「水底の民が暮らしてる場所は貧乏より酷いとこだ…。 暇潰しという理由でそこを荒らしに行く下衆な炎上の民も居る」
優「人として許せない連中だね…」
炎火「ストレス発散で暴行、破壊…。 盗みに女性を無理矢理犯す…」