第6章 *理想の世界と現実の世界* 完結
\記憶の糸/
私が貴方を騙したなんて、違うよね…?
執事「姫様、連れて参りました」
炎火「雫!」
執事と共にやってきた雫に駆け寄る炎火。 雫は炎火の姿を見て驚く
雫「え…炎火…?」
炎火「ははっ…、こんな姿じゃ驚くのは当たり前か…」
炎火は苦笑いしてから執事を睨んで
炎火「下がれ」
たった一言
執事「かしこまりました。 黒蝶組の皆様、ごゆっくりと…」
ぺこりっと一礼して執事は部屋を後にした
炎火「雫! 酷い事されなかったか!!? ケガは!!?」
雫「え、と…その…」
『落ち着け炎火! 雫が驚いてるだろ!!?』
ルナの呼びかけで炎火は止まった
炎火「わっ悪りぃ…」
雫「だっ大丈夫…」
沈黙が流れた
一希「ねぇ? 言わなくてもいいの?」
沈黙を破ったのは一希だった
雫「…? 何を…?」
炎火「…俺と雫の事についてだ…」
雫「…私、水底の民なんでしょ…?」
炎火「!!? お前記憶が…!」
雫「このイヤリングが、水底の民の特殊な耳を隠してたんでしょ…?」