第6章 *理想の世界と現実の世界* 完結
炎輪「君は素直でいい子だね。 そのまま私の質問に答えてほしいんだけど…」
雫「なっ何でしょうか…?」
炎輪「君は"滝川雫"かい?」
「雫は私です!! この者は関係ありません!!!!」
膝立ちの状態で起き上がった子が突然答えた
炎輪「…君には聞いてないよ?」
=ガンッ!!=
「ぐっ…!」
その子は炎輪に退かされるように横へと蹴り飛ばされ、ズシャッと倒れた
雫「なっなんて事を…!!」
炎輪「…あの子は五年間…。 私を騙し続けていた愚かな子なのだよ」
雫「貴方を…騙してた…?」
炎輪「そう…。 私の娘を騙し、挙げ句の果て共に消えた忌まわしき水底の民の者をかばい、なりすまし続けていた愚かな"滝川雫"の弟」
…待って?
誰が姫を騙したって…?
誰の弟だって…?
炎輪「…君だろう?」