第6章 *理想の世界と現実の世界* 完結
マリ「そっ、そなた…、子など居ったのか…?」
驚きを隠せないマリア、地土も他の者も驚いている
炎輪「もし外部にイーラ国の姫が行方不明と漏れたら、悪い事を考えている輩が人質などに使おうと考えるだろう」
誠「確かにあり得る話だ」
地土「それでこっそりと他国を探っていたのですか…」
マリ「すっすまぬ、わらわは知らずに…」
炎輪「いいえ、黙っていた俺が悪いので」
申し訳なさそうにするマリアに炎輪は静かに首を横に振った
地土「…いつから居ないのですか?」
炎輪「…もう十年ほどになる」
誠「じゅっ…!!? 十年も前から居なくなってんのに未だに見つけられねぇのか!!?」
地土「無理はないでしょう、世界は広いのですから」
炎輪「外部に情報が漏れないように探していれば、見つかるのも遅いはずさ…」
炎輪はギュッと唇を噛んで俯く
地土「…俺も、探しますよ?」
誠「…は? お前が!!? 何処までお人好しなんだよ!!?」
地土「俺も子が居ますから、子が居なくなってしまったら不安になるものです」
マリ「そっそなたも子が居るのか!!? いくつじゃ!!?」
地土「今年で十歳ですね、とっても可愛い娘です」