第5章 *一番大きな感情編* 完結
うっすら口を開いてそう言った地土の口の端から一筋の赤い液体…
そして、胸の中心に刺さっている雪が持っていた小さなナイフ…
雪「うっ…うぁああっ…!!!!」
雪は頭を両手で抱えて叫び出した
雪「ごめっ…!! ごめんね地土ッ…!!!! 俺はこんな事ッ…!! こんな事なんてぇええッ!!!!」
望んでなんていなかった
雪「地土と風時が帰って来てくれればそれだけでよかったッ…!! それなのにッ…それなのにッ!!!! こんなのッ…!」
グッタリとしている地土を雪は抱きしめた。 卯はただ見ていた、見ている事しか出来なかった
地土「…俺はいつも逃げて…、お前はいつも泣いていたな…」
地土は雪の耳元で口を開いた
雪「地土ッ地土ッ…!! 死なないでよッ…!! 死なないでくれよッ!!!!」
うわぁぁっ!!と子供のように泣きわめく雪を宥めるように地土は力を振り絞って雪の背中を撫でた
雪「地土が死ぬなら俺も死ぬッ…!! 彩も地土も居ない世界で俺は一人じゃ生きられないッ…!!」
地土「雪…
そんな事言うな…」