第5章 *一番大きな感情編* 完結
地土「…覚えてる? そのナイフ」
地土が指を差す、雪の足元にある小さなナイフ
雪「…何処かで…」
地土「俺が初めて、人を殺めた時に使ったナイフだ…」
忘れてはいない。 いつも地土は大切に持っていた
地土「俺にとって、殺しの始まりのナイフだ…。 …だから雪
それで俺を…"我"を終わらせてくれ 」
地土はいつから、自分の事を"我"ではなく"俺"と呼ぶようになってしまったんだろう…?
※雪 視点
君はいつだって、僕の憧れだった
出会いは施設、自分を"我"と呼んで普通の子とは違うオーラを漂わせていた。 興味心で引き寄せられたのか、はたまたただ仲良くなりたかっただけなのか…
子供の頃の記憶は曖昧だ
初めの君は僕に牙を向けて威嚇する猛獣のようで怖くていつも泣いてた。 不機嫌にさせてしまう事が何より悲しかったんだ
君が人を殺めた時は、息が止まったように感じた。 動かなくなった管理人さんの側で珈琲をたしなむ姿の君に僕は少し
恐怖を覚えた