第5章 *一番大きな感情編* 完結
【あり? アンタ凄いね】
クルッと振り返って笑った金髪の男
【帝国ナイトオールに突き出したりしないから返しなさい】
財布、をね?
【気づかれたのはアンタが初めてだ】
【俺も最初は気づかなかったさ】
【すぐ気づいたに変わりないじゃないか】
ニコッと笑って俺に俺の財布を返してくれた
【どうも初めまして、マオン国の支配者さん】
【いつの間に俺のパスポートを見たのか】
【俺はこれでも情報屋なので♪ 情報を集めるのが仕事なんだよね】
これが、早波雷電君の父親。 早波雷との出会いだった
ーー。
【地土。 お前に客だ】
ルナが俺を呼びにきた。 せっかく本の続きを読んでいたのに…
【早く行け!】
【分かったから蹴らないでよ】
【…お嬢さん方、何か用かな?】
組の建物の前に立っていた俺の客。 一人の赤髪の子は派手な着物姿、もう一人の青髪の子は薄い服姿
…一目で分かった