第5章 *一番大きな感情編* 完結
【…ッ…】
今日も苦しんでいる。 …何か怖い夢でも見ているのだろうか?
【…ごめ…、んなさいっ…】
謎の謝罪。 誰に対して、何に対してなのかも分からない…
【…ッう…】
ゆっくりと開かれた金髪の男の子の瞳。 …綺麗な翡翠
【…お兄さん、誰ですか…?】
弱々しい声。 …第一印象は弱々しい子
【俺はマオン国の支配者、広原地土だよ?】
君は?と続けて聞けば金髪の男の子は俯いた
…まさか、自分の名前が分からないとか言わないよね?
【…優…。 …高野、優…です…】
あらま、あのヤクザのような山賊のような"高野族"の子でしたか。 名乗りずらいのは無理ないね
【よろしく、優君】
ま、俺にはこの子が高野族でも気にしないさ