第5章 *一番大きな感情編* 完結
声が聞こえた。 顔を上げてみたら正面には目付きの悪い男…
【卯…!】
俺が話しかけても、俺が何をしても、俺が何を思っても何も言って来なかった卯…
【そうやって、いつも逃げて…】
【今更何の用だ!!? 貴様に我の何が分かる!!!!】
【…分からねぇなぁ…】
ならば黙っていろ…!! 今まで通りに…!!
【我に接してくるではない!!!!】
【…そうやって、次は俺から逃げるのかよ地土】
ジロリッと鋭い目で俺を見下ろす卯
【貴様に何ぞ接しているほど我は暇ではない!! 早く消えてしまえっ!!!!】
【半年ほど廃人になっていたくせして、暇じゃないとよく言えるな】
【だっ黙れ…!!】
【…こうなってしまったのはお前が原因だぞ、地土】
【黙れっ!!!!】
そんな事
分かっている。 分からずにはいられなかった