第5章 *一番大きな感情編* 完結
…彩と雪が危険な能力の持ち主だとしても、使わないようにすればいい!
俺が方法を見つければいい…。 ただ、それだけの事だ
半年が過ぎてしまった
方法はまだ見つかってはいない…。 だけど
彩と雪の種族について見つけた。 随分と古い本に書かれていた
[二百年ニ渡リ、水底ノ民ハ守神・水龍様二水ノ巫女ト共二祈リヲ捧ゲル
守神カラ力ヲ分ケ与エラレシ者、巫女ヲ守リシ守護者ナリ]
…つまり、水底の民は二百年も変わらずに守神の水龍様をたたえ続けていた
その代表として巫女が先頭に立ち、水龍様に祈りを捧げていたんだ
水底の民の特殊能力者…。 それは水龍様から分け与えられた力で、その力は巫女を守る為
特殊能力者は巫女の守護者という事だ
…だけども、こんなんじゃ彩と雪を始末する理由には結びつかない…
もっと頭をフル回転するんだ、俺…。 考えるんだ…!! 考えるんだ…!!!!
【ちーづちぃー?】
【うわぁっ!!?】
突然視界に現れた雪に俺は驚いた。 …待て、何故ここにこいつが居る…?
【地土! 見ぃつけた!】
俺の姿を見つけて嬉しそうに笑う彩
【どうしてここに…?】