第5章 *一番大きな感情編* 完結
どうやら失った記憶が少し戻ったようなんだけど…
正直、ルナに記憶は戻してはいけないと思って来ている
理由はいくつかある
一つは反応だ。 目が覚めたルナに聞いたら、ちょっとした事を思い出しただけらしい …ちょっとした理由で、あんな叫び声を上げるものなのか?
二つ目は謎の呟き。 ずっと同じ事を繰り返し呟いているのを、約三時間程は続いていたのさ
呟くだけならいい。 けど! 行動したらどうなる? ルナは見た目はか弱い小さな女の子だけど、力は俺なりに強い
"最強少女"と呼ぶにふさわしい力の持ち主
ルナの契約獣の散神君に聞いてみたけど、何も分からないらしい
心、精神が繋がっているのに分からないわけはないだろう?
散神君は何か隠しているような気がするんだよね、困った困った…
…もう一つ、問題は存在する
それは黒蝶組が目的とする"魔の書"
…忘れてないよね?
鷹の爪から手に入れた7ページ目のと、情報屋から受け取った11ページ目の魔の書
随分と飛んでしまっているけど、重大な事が分かった
そもそも魔の書とは、"悪魔の実験"と呼ばれる実験の手順が書かれた書…