第4章 *因果と雨編* 完結
箱の中にはそう書かれた一枚の紙切れと、オレンジと黄色の三角の形をしたのが繋ぎ繋ぎになっている髪飾りが入っていた
地土「…雷電君って、今日が誕生日なのかい?」
『今日なのか?』
二人は雷電に問いかけるが、雷電は黙って紙切れを見つめていた
雷電「…馬鹿だな… あの男は……コレだ」
『コレ?』
小さく笑う雷電が紙切れを指差したのは、日付が書かれた場所だった
『…? 何度も消して書いたような後があるな…?』
日付が書かれている場所は少しクシャクシャになっており、汚くなっていた
【お父さん、何処へ行くの?】
【ずっと遠くへ行くんだよ?】
【帰ってくるよね?】
【いつか…もしかしたら帰ってきてあげられるよ】
ずっとずっと…
俺が幼かった時に
【その時には、雷電に誕生日プレゼントを買ってきてあげるよ】
【本当!!? 約束だよ??】
【あぁ、雷電と俺の約束だ】
交わした約束を、今、果たしてくれた
雷電「…もしかしたら帰れる日の日付に何度も書き換えて… こんなに紙がクシャクシャで汚れてしまうくらいなら、紙を変えればよかったのに…」
『…雷電…?』
雷電「…ホントに馬鹿な男だよ…」