第4章 *因果と雨編* 完結
雷電「ずっと避け続け… 嫌っていた雨が…
こんなにも心地良いと思ってしまうとは…な…」
速豹「…それはきっと、雨を克服したのでしょう」
雷電「…自分でも気付かないうちに、雨を恐れてしまっていたんだな」
速豹「誰にだって恐ろしいと思う事はありますよ、どんな形の生き物でも…」
雷電「…お前でもか?」
速豹「我にはありませんよ、嫌いなモノは沢山ありますが」
雷電「嘘つくんじゃねぇよ、馬鹿が」
速豹「貴方に言われたくありませんね」
雷電と速豹はふんっと鼻を同時くらいに鳴らし、お互いの手を重ねた
雷電「俺は契約獣・速豹と再契約を結ぶ主・早波雷電なり…」
速豹「我は主・早波雷電と再契約を結ぶ契約獣・速豹なり…」
"契約"
速豹「…もう、迷う事なんて許しませんよ」
雷電「迷わねぇよ… この先、何があろうとも…」
速豹「その言葉… 我は信じますからね…? 我は全身全霊をもって貴方のお力になります…
我が主、早波雷電様」
そう言い残すと、速豹は消えて雷電の左頬の入れ墨へと戻った
雷電「…お前こそ… 俺は信じるからな…?」
いつの間にか、雨は止んでいた。