第4章 *因果と雨編* 完結
優「…貴方は何故、戦いを好むんですか…?」
体のあちこちが切れている優は、ゆっくりと刀を構える
功「…何故? 何故好むかって? …そんなの」
=ポツ…=
空から一粒の滴が大地を濡らす
功「簡単な理由だよ…?」
=ポツ…=
また
=ポツポツ…=
また、空からの滴は次第に増えていった
功「それが、私の"生き方"だからだよ」
沢山の空からの滴は、雨へと変わった
功「人が生きているというのを表すのは、何だと思う?
息をする事かい? 心臓が動いている事かい? 脳が働いているという事かい?」
優「…それは…
俺には分かりませんよ」
優はゆっくりと首を横に振り、雨で濡れた前髪をかき上げた
優「…しかし、人が生きているという事は様々だと分かりました」