第4章 *因果と雨編* 完結
雷電の指差す先には、わしゃわしゃとわかめのような金色の髪をした珈琲を飲んでいる男の後ろ姿
『…本当にあいつか…?』
雷電「…あぁ、間違いない……忘れるわけがない…
あいつの後ろ姿を…」
【お父さん、何処へ行くの?】
【ずっと遠くへ行くんだよ?】
【帰ってくるよね?】
【いつか…もしかしたら帰ってきてあげられるよ】
そう言い残して、出て行ったあの男の後ろ姿…!
『雷電、手が震えてるぞ…』
ルナの言葉で雷電はハッとし、指を差している手が震えている事に気づいた
『…怖いのか…?』
雷電「…大丈夫だ……行こう…」
雷電とルナは男の元に歩み寄り、男の肩を軽く叩いた
振り向いた男は少し不思議な顔をしていたが、途中で驚くの顔へと変わった
「めい…でん…?」
男の口から出たのは、雷電の名前ではなかった
しかも男の視線はルナへと向けられていた
『…めいでん…? …俺の名は闇音ルナだ』
ルナが名乗ると男はハッと我に帰ったようだ
「"闇音ルナ"…、黒蝶組リーダーの広原地土から聞いた事ある
俺の名前は早波雷」