第10章 繋がる。【R18】
『アン、こっちへおいで』
優しく微笑みながら私のことを手招きするエルヴィンさん。
でも、私からは恥ずかしくて行けない………。な、なんでかはわからないけど………たとえ、昔色んなことをしていたとしても、エルヴィンさんは別、というか………
『ほら、はやく。俺はせっかちなんだ』
そう言うと私の手を取り、そのままわたしを抱き寄せる。私の顔にエルヴィンさんの胸板が押し当てられ大胸筋の分厚さ、あたたかさが手に取るようにわかる。
『………今までもこうやってたくさん抱き寄せたかったが恋仲でもないし、ましてや俺のことをどう思っているかわからなかったからね。………これからは容赦する気はないから覚悟しなさい』
耳元で囁かれるとお腹の下がきゅんと疼く。心臓も鼓動を早める。
『な、慣れそうにありません……』
『慣れるまで何回もしてあげるさ。もちろん慣れてからも、ね。』
エルヴィンさんは私の髪をかきあげて額に口付ける。
『…………すまない、そろそろ寝ないか?今になって疲れが出てきてしまった』
『もちろんです、お疲れなのは知ってますから』
エルヴィンさんはもう一度すまない、と一言言うと私を抱いたままベッドで寝息をたてはじめた。
………よっぽど疲れていたのだろう。