第9章 通じ合う
お風呂を上がると8時近くになっていた。
お風呂上りでポカポカする体で冷える廊下を歩いていた。
あらためて夜になると静かだ、と感じる。
これだけ古い場所だ………なにか目に見えないものが出てもおかしくないはず…………
んんん、こわい…………
いつのまにか私は歩くスピードが遅くなる。
私はあることに気づく。
『エルヴィンさんの部屋……………』
いつも鍵を閉めているエルヴィンさんの部屋が数cmだけ開いていた。
頭に思い浮かべるのはなにか得体の知れない見えないものが部屋に入っていたずらをしている、という子供じみたものだった。
な、なんで開いてるの………やめてほんと………
私は怖くなり、それが出てこないように部屋を閉めることをした。エルヴィンさんごめんなさい。
手を震わせながらドアノブに手をかける。その際に部屋の中が見れた。
『………めっちゃ散らかってるじゃん………』
資料だけではなく、書物や服やなにもかもが散在していた。おかしいな、エルヴィンさんいつも綺麗にしてたのに…………