第8章 距離感
1人で朝食をとる。
なんて普通のことだけど、何故か寂しい気持ちになっていた。それと同時に胸騒ぎがした。
どこか…………エルヴィンさんたちが遠くに行ってしまうような………
そんな感じがした。
『おい!!!だらしがないぞ新兵!!!』
カーテンの向こう側から怒鳴り声が聞こえた。
また、なにかやらかしたのかな………私の部屋まで聞こえるということはだいぶご立腹なのだろう。
どんな様子か見ようとした時。
『そんなんじゃ明日の壁外調査では巨人のエサになるぞ!!それでもいいのか!!!!』
へ、
壁外調査………!?
しかも明日…………!?
そんな、いきなり……………
いや、
おそらく前から決まっていたんだと思う。
でも、伝えてくれなかった。
きっと私は怪我をしているから………。
でも。
『…………あるってことくらいは話してくれてもよかったのに…………』
もしかしたら一生の別れになるかもしれないのに。
気持ち構えしたいのに……。
私は勢いに任せて部屋を出てエルヴィンさんの部屋へと向かった。