第5章 苦痛
ご飯を食べたせいなのか、また少し眠くなってきてしまった。二度寝、しようかな……………
『アン』
ガラッとドアを開けてエルヴィンさんが入ってくる。
『おはようございます、副分隊長』
『んん…………ふふ、慣れないな、いつもエルヴィンさんって呼んでくれていたからな………』
眉毛を下げて頭をポリポリする。
『で、でも流石にそのような馴れ馴れしいかんじだったら____』
『まあ、そうかもしれないね。』
くすくす笑いながら椅子に腰掛ける。
『具合はどうだい?痛くないか?』
『順調です』
とでも言っておいた方がきっと良いだろう……
『そうか、よかったよ』
せっかくエルヴィンさんが来てくれたというのに…………
眠い………………
『…………!』
私が寝そうになっていることに気づいたのか目を見開くとクスッと笑いながら私の頭の上に手を乗せてくれる。
『眠いんだろう?そういう時は寝た方がいい。寝るまでそばにいよう』
頭を撫でられているとどうして、こう………………
寝ちゃうんだろう……………………
今度はエルヴィンさんに寝顔を見られてしまうのか、などと考えながら私は大きい手の感覚と共に意識を飛ばした。