第5章 苦痛
朝の光を浴びて私はうっすらと目を覚ます。
今、何時なんだろう…………
薄く開いた目で近くの時計を覗く。7時か……………
今日は本当に疲れていたみたいだ、夢を全く見ていない。
『よっす』
『!?』
ふと、左を向くと椅子に座って私のそばにいたのはなんとかさんだった。
『え………い、いつからそこに………?』
『ああ、お前にパン持ってきたんだが、気持ちよさそうに寝てるから……………っあ、へ、変なことはしてないからな!?!?』
私が引いたような感情をあらわにすると慌てて否定してくる。変なことしてたらどうなっていたことか。
『…………パンだけなの?』
『パンでも持ってきてくれたことに感謝してほしいよ、お前の朝食みんな食べてしまうところだったんだからな?』
『ふふ、冗談。ありがと………』
私はパンを受け取り食べ始めた。
『おいひい、』
『夜も食ってなかったんだろ?お腹すいてるんじゃねぇかなーって』
ポリポリと恥ずかしそうに頬をかく彼に頬が緩む。
そのまま彼は訓練に向かった。…………名前忘れてばかりでごめんよ