第4章 上司と部下
部屋に戻ると2人は既に寝ていた。
起こさないようにベッドの上に行く。
やっと、会えた。
でも、新兵な私と副分隊長の彼。
もし私が副分隊長のそばにいたら彼に迷惑をかけてしまうことは必然である。
あの人は上官、上官。
そう心の中で言い聞かせていた。
でも、頭に出てくるのは私を指名してくれている笑顔のエルヴィンさん。いろんなお話をしてくれたエルヴィンさん。そして…………あのキス。
『…………ダメだ、私…………泣いてばかり』
明日は朝が早く、調査兵団として初めての訓練。
早くねないと…………
私はいつのまにか眠りについていた。