第3章 再会
兵舎へと案内された私達新兵は部屋割りを聞き各々の部屋へと荷物を運んだ。
私と同室なのはレイナとマリだった。2人とも、キャピキャピした子達で、髪の毛も可愛く結われている。私とはあまり接点がなく、完全に二人だけの世界だ。
夜になると彼女達は恋バナをしている。参加する気のない私は二段ベッドの上段に横たわり、本を読んでいる。
だけど、声が大きいので内容は筒抜け。調査兵団にはかっこいい先輩がいる、憲兵団にもいる、この前この人から告白された、告白した、そしてたまに女兵士の悪口………………などなど。修学旅行かよ。私はそう心の中で突っ込んだ。
私は女子のキンキン声に頭痛をおぼえて避難しに食堂へ来た。
3年前はこういう声にも慣れていたはずなのに…………
環境が変わるとこうも適応能力がない。
ここの食堂はやけにおちつく。すこし夕飯のパンの匂いとシチューの匂いが残っている。明日の朝食はハムがいいな、などと考えていた。