• テキストサイズ

私にとっての自由の翼【進撃の巨人】

第19章 悲しみとともに





「っ!?」



「……久しぶりだね」


「ぶ、分隊長……」


わたしは敬礼するとその敬礼をとくように手を前に出す。



「入っていいかな」



「は、はい……」


分隊長は私の前をとおりすぎ椅子に腰かける。普段の香水の香りが落ちており、代わりに汗の香りがした。



「本題だが……」


私を見つめ、話はじめようとする。



以前のことを思い出し、胸が苦しくなる。



「イザベルとファーランのことは……知っているね?」


「……はい」


「そうか、やはりね。……教育係だった君に伝えておくべきだと思ってね。」


「?」


「彼らはわたしを殺そうとしていた。そしてそれを壁外調査で決行しようとしていた。……リヴァイと別れ、その後巨人にやられたらしい。」


「っ、」



噂では聞いていたが、やっぱりそうだったんだ……


「リヴァイが引き返した時にはもう……。そしてリヴァイはその巨人を一人で切り刻んでいた。声をあげながら、ね。」



「……そう、でしたか」


そうだよね、3人は家族のようなもの。その2人が突然殺されてしまったら……例え彼でも正気を保てないよね。



「……今はリヴァイに近づかない方が良い。何をするかわからないからね。」



「え、でも……。」


「いいね?」


有無を言わさぬ圧力をかけられわたしはしぶしぶ頷く。
/ 177ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp