第18章 壁外調査
その数日後。
ついに壁外調査の日がきた。
わたしが配置されたのは隊の後ろの方。といっても、中心部に近い方だったから、巨人に遭遇する確率は端の人達より低い。
「アンー!!!」
「わぁっ」
後ろから抱きついてきたのはイザベルちゃんだった。
「ついに今日だなー!ワクワクするな!!」
壁外調査は初めてなわけで、巨人とも対峙するのも初めてなイザベルちゃんは見るからにワクワクしている。
「もう。そんな楽しいもんじゃないわよ」
「でもさ、でもさ!壁の外にでられるのはまじで楽しみだ!!」
「ふふ、そっか」
「なあなあ!」
イザベルちゃんは私を真っ直ぐ見つめ
「かえってきたら、また色んなこと教えてくれよな!!!」
「うん、もちろん。」
わたしがそう返すとにぱっと笑い、「じゃーなー!」と手を振り走っていった。
「よお。」
「あ、ファーランくん。」
「ついに今日かー。待ちくたびれたぜ。」
緊張している様子のファーランくんだったが、私をちらっと見て
「……まあ、終わったらまた4人で遊ぼうぜ。」
ふっと笑みを浮かべ、イザベルちゃんの後についていった。
わたしは当然、帰ってきたらイザベルちゃんやファーランくん、そしてリヴァイたちとまた話せるものだと思っていた。
そう、信じたかった。