第3章 マカロン
*松本潤
ここは、大手企業の営業部。
誰もが羨むような、
エリートサラリーマンなんだ。
…って。
別にそんなに、威張れるタイプの
人間じゃないけどね。
それに俺は、本当の意味での
エリートというのを知ってる。
だって、ここに…。
その意味を具現化した人間がいるから。
…その人の名前は。
営業部きってのエース。
櫻井さん。
仕事もスマートで、完璧で…。
人柄も良くて、誰にでも平等。
…顔も文句なしのイケメン。
こんなにも、『完璧』という言葉が
似合う人がいるだろうか…。
最初出会った時は、本当に驚いた。
…でもね?
それだけじゃないんだ。
彼の魅力は…。
もっと別の、俺だけしか知らない秘密。
…教えてやるよ…。