第9章 マカロン・ダミアン
智「…ッん…んふっ」
…え、ちょ…何この状況。
頭が追いつかないんだけど…。
俺は、慌てて智さんを
離した。
潤「…何するんです?」
智「良いだろ…向こうも盛り上がってんだから」
そう言うと智さんは、チラッと
和と翔を見た。
俺もそれにつられて見てみると
今度は、和に押し倒されてる翔が…。
…確かに盛り上がってる…。
って…!それどころじゃないだろ!
俺の恋人が…!
潤「智さんは、良いんですか?
和が他の奴押し倒してて…」
智「…良いわけない」
潤「だったら…」
俺は、翔をもう1度見た。
すると、向こうも話し合ってるのか
キスをやめてた。
…ふう。
ひとまず安心かな。
和が相手で良かったよ…。
智「…だけど」
潤「ん?」
…忘れてた。
俺は、智さんと話してたんだ…。
智さんに向き直ると、智さんは
俺の胸元に顔をうずめて呟いた。
智「…向こうが先にキスしたんだろ…
だったら、やり返したい…」
潤「…え?」
智「お前だって、恋人に嫉妬ぐらいさせたいだろ?
…だから俺に協力しろよ…」
いやいや…待って。
先にキスしたって、智さん達が先だからね?
俺の翔とキスしてたんだからね…?
って言っても、通用しないか。
今の状態じゃ…。
それに、智さんの言ってる事も分かる。
確かに、翔に嫉妬させてみたい…。
嫉妬した翔がどうなるのか見てみたい。
このお誘いは…。
潤「…協力って何すれば良いんです?」
…乗るしかないだろ?