第10章 新旧双黒+織田作/楽しい文化祭
「よぉ芥川。なんだよデートか?」
「えっ、あ、あの…///」
「…中也さんは…そのプラカードは…?」
「これか? うちのクラスは喫茶店やっててな。どうだ寄ってかねぇか? サービスすんぜ♪」
まるでアイドルみないなウインクに魅了(?)された私たちは、その喫茶店に入ってみることにした。
その喫茶店は女子の先輩たちがとても可愛いメイド服を着てお世話をしてくれていた。
まるでメイド喫茶みたい…行ったことないけど。
「す…すごいね…。メイドさん…みんな可愛いなぁ」
「随分と繁盛しているのだな。…男ばかりだが…」
「そうだね(笑) …ねぇ、あ、芥川くんもやっぱり…、メイドさんとか…好き、なのかな…?」
「は?」
あ…芥川くんが凄い顔で睨んでる…
そ、そうだよね…愚問だよね…やっぱり男子はみんな好きよねメイドさん…
「…お前は馬鹿か?」
「すみません…」
「メイドが良いのではない。…好いた者が着るから…良いのだろう…///」
「ほぇ…?」
「…なんでもない…、次は、どこへ行く?」
「あっ、えっと、そうだね…」
な、なんか芥川くんがとても素敵な事言ってた気がしたけど…
少し照れたような芥川くんの表情に見惚れててちゃんと聞いてなかった…不覚!!!
そんな自分を恨みながら、次に行く場所を校庭の出店街に決定し、そこへ向かうのでした。
「うわぁ、凄い人だね!!」
「そうだな」
校庭の出店街は毎年人気があって大盛り上がりって聞いていたけど、実際に見てみると本当に凄くて!
「列が酷いな…。月尾、何か食べたい物はあるか? 買って来よう」
「そんな、悪いよ…」
「気にするな、僕がそうしたいだけの事。そこで待っていてくれ」
そう言って、芥川くんは列に並びに行ってくれた。
まるで…彼氏みたい…
はっ!! な、なんて浅ましい妄想を私ったら…///
「ねぇ、彼女ひとり??」
「え??」
「その制服、ここの生徒だよね?? 俺達の事、案内して欲しいな~♪」
見るからに遊んでそうなお兄さん達が声を掛けて来た。
えっ…は、初めてだよこういうの…
「あの、すみません…。連れがいますので…」
「連れ? どこに??」
「あそこの列に並んでくれているんです」
「またまた~。そんな冗談言っちゃって」
「ほ、本当です!!」