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文スト夢倉庫

第9章 織田作之助/キミと描く物語



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翌日。
酷い豪雨の中、ターゲットであった犬を無事に捕まえることが出来た。
任務は終了したが、雨風は強まる一方だ。


「うわ…酷いですね雨…」
「あぁ。…大丈夫か、冷えるだろう? 俺の上着を…」
「大丈夫です!私、体温高いんで!!それに、織田作センパイを風邪引かすわけには!!」
「逆だろう…」
「え?」


既にお互いにずぶ濡れ。
俺でさえ肌寒いと感じるくらいだ、寒くない訳がない。
どこか暖をとれる場所があればいいが、生憎ここは郊外で…。


…ん。あの看板は…。
……今は、余計なことを考えている場合ではないか。



「聖子、こっちだ」
「ふぇ??」



俺は聖子の手を引いてまた雨の中を駆けた。










「せ…センパイ、こっ…ここって…あ、あの…」



やはり。引かれてしまったか…。
暖を取るためとはいえ、ここは、その。
所謂、ラブホテル、というところだからだ。



「あのまま雨曝しになるよりは幾分かマシかと思ったが…、その。すまん。もう少し場所を選ぶべきだったな…」
「いっいやいやいや!そんな!!わかってます!!センパイが私の事を気遣ってくれたのはよくわかってますから大丈夫です!!嬉しいです!!」
「あ、ああ。…冷えただろう、先にシャワーを浴びてくるといい」
「は…、はいぃぃぃぃ//////」


大声をあげてシャワー室に逃げ込まれてしまった。
怖がらせてしまっただろうか。


「…参ったな……」


俺は…理性を保つ事が出来るだろうか。







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ど、どうしよう。
心臓がバクバク煩い。
だ…だって!センパイと!ラブホテルに!!いるのだよ!!!
あぁ…神様ありがとう…

これは、このチャンスを、絶対に逃してはならない。
今日こそは、告白してやるの!!
そして、この雰囲気を利用してセンパイを頂くの!!
大丈夫…だってA〇見てシミュレーションはバッチリ勉強済みだものきっと大丈夫よ私!!!


いざ行かん!!センパイのもとへ!!!




「センパイ!お先にシャワー終わりましたであります!!」
「?? 口調が変だぞ聖子」
「だっ大丈夫です!問題ありませんので!!いつも通りですから!!」







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