第7章 「「俺は貴女が大好きです‼︎」」(完)
アラジン「で、一体、華菜さんは『何で』悩んでいたんだい?」
華菜「それは……」
私はどう言えばいいのか分からず、口ごもってしまった……
そんな私の様子を他所にアラジンが口を開いた。
アラジン「彼らは薄々、気付いていたのかもしれないよ」
華菜「え?」
アラジン「君が『選べない』っていうことを、ね」
華菜「どう言う……」
アラジン「君の性格を僕も彼らも知ってるからね」
華菜「……私の性格……」
アラジン「君は些細なことで悩み過ぎる人だ、それも、時に悪い方にね?」
華菜「…………」
アラジン「今回のことは悪い方に考えはしてはいないみたいだけど…。 けど、ずっと『答え』を出すのに悩み躊躇っていた1番の理由は『2人を傷つけたくない』と思ったからでしょう?」
華菜「!!」
アラジン「だからずっと言えなかったんだよね? 『本当のこと』を言えばアリババくんか白龍お兄さん、どちらかを傷つけることになると思ったから」
アラジンのその言葉に私は感嘆のため息を吐いた。
(本当に、アラジンは凄い人物だなぁ……)
華菜「本当、敵わないな〜」
私はアラジンに聞こえない様にボソッとそう呟いた。