第6章 これからは
side.カラ松
いよいよ煌と共に暮らし始める日
彼が迎えに来ることになっている
お「しっかしマジで続くとはな」
ト「しかも同棲なんて」
カ「フゥン、俺たちの愛は永遠だぜぇ?」
チ「はいはい」
こんな風に兄弟と軽口を叩くのもそうなくなるのか
そう思うと少し寂しいな
そんなやりとりをしていると玄関を叩く音がする
「すみません」
なぜか我先にと走っていくブラザー達
出遅れて俺も玄関へ向かう
松代「あらあら、煌君」
「どうも」
母さんが既に挨拶を交わしていた
松代「本当にいいの?あんな息子を」
あんなって、本人ここにいるんだがな
「もちろんです。俺にはカラ松だけですから」
松代「まぁ、あなたがいいなら貰ってちょうだいな」
その言葉に複雑そうに笑う煌
そのまま視線がこちらに向けられた
「お待たせ、カラ松」
カ「あぁ」
兄弟達の間を縫って進み、彼の目の前に立つ
すると手を差し出される
「ん」
煌の手に自分の手を重ね、玄関へ降りる
ここから新しい生活が始まる
逸る心と緊張と気恥ずかしさと・・・寂しさと
色んなものが胸で織り交ぜられる
松造「なにかあればすぐに言ってきなさい」
カ「ありがとう、父さん・・・いままでありがとうございました」
深々と頭を下げる
父さんだけじゃない、母さんも兄弟も
今まで過ごした時間に感謝している
視界の端に煌の頭が下がってきた
同じようにお辞儀をしているようだ
ほぼ同時に頭を上げる
カ「それじゃあ」
お「お~、元気でな」
チ「すぐ会える距離でしょ」
一「・・・じゃ」
十「またね~、カラ松兄さん!煌君も」
ト「イッタイ発言聞かなくて済むね。ちょっと寂しいけど」
松代「いつでも二人でいらっしゃい。ここはあなた達の家だから」
次々と言葉を発していく家族
あぁ、ここはこんなにも温かかったんだな
「行くか」
カ「あぁ」
手を繋ぎ、並んで玄関をくぐる
何とも不思議な気分だ
車に乗り込む寸前、おそ松が煌に近付いてなにやら話していた
が、すぐに話が終わり煌も乗り込んでくる
「荷物は明日届くんだよな?」
カ「あぁ」
「ならちょっと寄りたいとこあるから」
そう言って車を走らせ始めた