Sweet Life 〜僕らの甘い時間〜【気象系BL】
第25章 僕らの一等賞
いつもよりも若干早めにセットした目覚ましで飛び起きた俺は、真っ先に寝室のカーテンを開け放った。
窓の外には、どこまでも広がる、雲一つない青空。
「今日は暑くなりそうだな…」
俺は一つ伸びをすると、ベッドに和を残したまま、寝室を出た。
キッチンに入り、昨夜のうちに下ごしらえを済ませておいた食材をテーブルの上に並べた。
「まずは…唐揚げかな」
一度火は通してあるから、軽く火を通せば完成だ。
後は、和の好きなハンバーグと…タコさんウインナー。
それと、野菜嫌いな和のために、細かく刻んだ野菜をたっぷり入れた卵焼き。
うん、こんなもんかな…(*^^*)
あっ、いっけねー!
肝心な物忘れるとこだった(;^_^A
「コレコレ…、今日のために買ったのに、忘れちゃったら意味が無いよな」
俺はジャーを開け、ラップを敷いた茶碗に、ご飯を装った。
そしてそこに、ポンッ!
うん、噂には聞いてたけど、この“おにぎり○”っての、案外便利かも♪
しかも味も色々あるから、楽しめそうだし。
これなら和もたくさん食べてくれそうだ(*^^*)
嫌がってたからな…運動会…。
お弁当の時間くらいは、楽しんで貰いたい。
そんな願いも込めつつ、俺は今日のために買った、レジャー用の大きめのランチボックスに、出来上がった料理を詰め込んだ。
和の分と俺の分の水筒にお茶を詰め、キュッと蓋を閉めて、と…
「よし、完成♪」
時計を見ると、もう7時を指していて…
「そろそろ和起こさないと…」
エプロンを外し、ダイニングチェアに引っ掛けた。
その時だった…
リビングのドアがゆっくり開いて、瞼をゴシゴシする和が顔を出した。