Sweet Life 〜僕らの甘い時間〜【気象系BL】
第84章 まだまだ子供…だよね?
しまった、と思った。
単純な発想しか出来ない子供にとっては、〝病気=死〟に直結することもあるんだってことを、オレはすっかり忘れていた。
「あのね、翔くんの病気は〝恋〟って言ってね…」
目に涙をいっぱい溜めながら、和が鼻を啜る。
「コイって、お魚さんの?」
「いやいや、その鯉じゃなくて…」
まさかそっちの〝コイ〟が来るとは思わなくて、オレは一瞬ガクッとなったけど、すぐに気を取り直した。
「〝恋〟って言うのはね、誰かを好きになることだよ。和にもいるでしょ、好きな人が」
「うん、僕、ジュンくんが好き」
言いながら、頬をポッと赤く染める和。
ちょっとだけ潤くんに嫉妬しちゃうし、寂しい気もするけど、なんだか…可愛いな。
「そう、和が潤くんに恋してるのと同じように、翔くんも智くんに恋してるんだよ」
「じゃあ、僕も病気なの?」
「そうだね、〝恋〟って名前の病気なのかもね」
分かったのか分からないのか、和が普段は絶対見せないような、難しいかおで考え込む。
そしてやっぱり難しい顔で下を向くと、ズボンの中に手を突っ込んだ。
え、あの、和…くん?
一体君は何をしてるのか…な?
「変だよ」
「何…が?」
「だって、僕も〝恋〟の病気なのに、僕のおチンチンはズキーンもならないし、カチーンもならないし、ピコーンにもならないもん」
「そ、それは…だな…」
うーん、これ以上なんて答えれば良いのか、さっぱり分からん!