Sweet Life 〜僕らの甘い時間〜【気象系BL】
第82章 さま♡らぶ
暗くなって、ビーチに人気が無くなったのを確認してから、二人で手を繋いで砂浜を歩きながら、
「何か…恋人同士みたいだね?」
って僕が言うと、櫻井さんは途端にプッと吹き出して、
「つか、俺ら恋人同士じゃん?」
って白い歯を覗かせて笑った。
そっか、そうだよね?
僕達、もうただの“友達”ではなくなったんだよね?
恋人同士、って言葉はまだ擽ったいけどね?
「あ、そうだ…。晴れて恋人になった事だしさ、お互い名前で呼び合わない? いつまでも、大野くんと櫻井さんじゃさ、なんつーか気分出ないじゃん?」
「確かに…」
ってゆーか、気分の問題なんだね?
ほんと、櫻井さんて面白い(笑)
「あー、でもさ、いきなり呼び捨てとかも照れくさいし、“くん”付けから始めてみる?」
「う、うん、そうだね」
僕的には、“くん”が付くのと付かないのとでは、何がどう違うのか、良く分かんないけど…
「ね、呼んでみてよ」
え?
「翔くん、て呼んでみて?」
「えと…、しょ、しょ、しょ、しょ…ぉくん…」
あ、ダメだ…
顔、すっごく熱い…
暗いからきっと分かんないだろうけど、きっと僕の顔、めっちゃ赤九なってる。
なのにさ、
「くくく、なあに、智くん?」
なんて言うもんだから、余計に恥ずかし九なっちゃうじゃん!