Sweet Life 〜僕らの甘い時間〜【気象系BL】
第82章 さま♡らぶ
「僕…、櫻井さんのこと…好きです」
多分、今まで生きてきた中で、初めての告白を、僕は櫻井さんにした。
「この夏が終わっても、僕と…」
えっ…?
言いかけた僕の口を、櫻井さんの手が塞いだ。
「悪いけど、それは俺に言わせてくれる?」
僕が何を言おうとしたのか、櫻井さんは分かるの?
僕が頷くと、櫻井さんはゴホンと咳払いをしてから、僕に向かってスっと右手を差し出した。
あ、この光景…、あの時と同じだ。
ほんの何週間か前、名前も顔も知らない櫻井さんから、初めて告白された、あの時と…
「俺と付き合って下さい」
台詞は…流石にちょっとだけ短くなったけど、あの日と変わらない光景に、僕の胸がじんわりと暖かくなる。
僕は櫻井さんの手をそっと握った。
でもどう答えて良いのか分からなくて…
「えっと…、あの…、宜しくお願いします…で良いの?」
首を傾げてしまった僕を見て、櫻井さんは特に笑うでもなく、
「よっしゃーーーっ!」
と、あの時よりも大きなガッツポーズをして見せるから、周りにいた人達の視線が、一斉に僕達に向けられた。
ちょっとだけ恥ずかしいかも…
でも、何だか櫻井さんて、子供みたいで…ちょっと可愛いかも(笑)