Sweet Life 〜僕らの甘い時間〜【気象系BL】
第82章 さま♡らぶ
なーんて言ってた僕だけど、出会いって突然訪れるもんなんだね?
その日はたまたまバイトの女子大生が急にお休みしたせいで、店長さんと僕だけでクソ忙しい(あ、つい言葉遣いが…、失礼♪)時間をこなすことになって…
身体は汗でベタベタになるし、手はシロップでネチャネチャになるしで…、本当に大変で…
「休憩行って来て良いよ」
店長さんに言われたのは、三時を過ぎた頃だった。
そうなるとさ、お腹は空いてる筈なんだけど、もう食べたくないんだよね…
僕は三十分間をどう過ごそうかと、近くの公園をフラフラと歩いていた。
お気に入りのパイナップルジュースを片手に、木陰のベンチに座る。
公園の噴水では、ちびっ子達が水遊びをしていて、僕もちびっ子達に混じって水遊びをしたい気分になるけど、それはやめた。
だって僕みたいなのが突然乱入したら、変態だと思われちゃうじゃん?
ま、実際こんな可愛い顔した変態は、どこの世界探したっていないと思うけど(笑)
そんなことを考えながら、ベンチにゴロンと寝転がった僕は、葉と葉の間を縫って差し込む日差しに、僕は手をかざした。
「あっちぃ…」
いくら木陰とは言え、季節は夏真っ盛り。
暑くないわけがない。
僕はTシャツの裾をパタパタとして風を送りながら、ちょっとだけ後悔した。
お腹は確かに空いてない。
でもこの暑さなんだから、飲み物くらいは買ってくるべきだったと…
でもなぁ…、今更めんどくさいし…-
なんて思っていると、
「あのさぁ、君って、あのかき氷屋でバイトしてる子?」
色黒で、所々メッシュの入った髪をツンツンさせ、ピアスをしてて…、ベルトには“$”のバックルの、いかにもなチャラ男が声をかけてきた。